「からだのシューレ」も早いもので第3回目を迎えました。今回は夏休み特別30分拡大バージョン!高校生から大学院生、もちろん会社勤めの方、親子での参加までたくさんの方が参加してくださりました。
入り口では大きなトリがお出迎え |
さてさて第3回目のテーマは文化人類学の本丸中の本丸。「けがれ」のお話し。ダイエットをして「身体が汚い」「けがれた」という感じになるのはなぜなのかについて考えていきます。
「目からうろこ」という人も珍しくないけがれの話し |
ハトやゴキブリから、落ちた爪や髪など身体にかかわるもの、さらには下品な行動、嫌いな人といった人間のふるまいにかかわることまで幅広い意見が見られます。
文化人類学の面白いところは、なぜ私たちがこれらを汚いと感じるのかを、1つの理由で説明してしまうところです。汚いというと、ばい菌といった衛生的な理由が私たちの頭をまずよぎりますが、「下品な行動」「嫌いな人」はこの理由では説明がつかないですよね…。
なぜこれらを汚いと感じるのか、段階的にみなさんにディスカッションをしてもらいました。
かなりの盛り上がりを見せました |
そしてみなさんの分析の結果がホワイトボードの青字の部分。「何かの成れの果て」、「余計なものがついた時」、「生物に関係する」、「自分から離れたもの」などさまざまな意見が出ています。文化人類学のけがれ論にかなり近いものも出ていますが、皆さんどれだかわかりますか?
想像的な意見がたくさん |
みなさんの話し合いをもとに、文化人類学では「けがれ」をこう考えますという種明かし(←クライマックス!)をした後、ダイエットをしているとき、身体が「汚れた」と感じるのはなぜなのか、いまいちど考えてもらいました。
その結果は、講座の核心に関わりますので省きますが(笑)、みなさんの経験を聞いていてわかったのが、「炭水化物ってそんなに悪者だったの?!」ということ。
クッキー、ごはん、パン、パスタ、そのようなものを食べると「身体が汚くなった」と感じることがあるという方が結構いらっしゃり、現代の「炭水化物嫌悪ブーム」の一端を見た気がいたしました。「炭水化物=太る」、「太る=悪」、このような自動思考っていったいどうしてあるんでしょうね。
la farfaのモデルNaoさんの言葉 |
最後にいろんな体型の人が世の中にいていいんだと思い、10年続いた拒食と過食の暗闇を抜け出したぽっちゃりモデルのNaoさんの言葉を紹介。実はこのワークショップにも来てくださっていました。
やせすぎの若年女性が国際的に見ても突出して多い日本。Naoさんのような、既存のあたり前を揺るがしてくれる存在、ほんとうに貴重だと思います。
「自分らしさ」とは? |
さて次回の「からだのシューレVol.4」は初めての試み、読書会になります!
扱う本は、西加奈子さんの「きりこについて」。
(申し込みページがまだできていないので、でき次第告知しますね!)