2018年2月3日土曜日

人間の攻撃:3類型


人は誰しも攻撃性があると思うのですが、その攻撃性は大きく3つに分けられるような気がしてきました。今日はそのタイプと対処法について考えてみましょう。


1.特攻型

不快感、嫌悪感をわかりやすく表出するタイプ。勝つか負けるかのタイマン勝負を挑んでくる。(が、この勝負は大抵の人に引き受けてもらえず、ただ嫌われるだけに終わる。)

2.召喚型

まず自分に同志がいるかどうかを確かめるタイプ。同士がいなければ攻撃を仕掛けないが、いるとわかると途端に仲間を引き連れて総攻撃を仕掛けてくる。積極的に集めるタイプと日和見タイプの2つが存在する。

3.毒盛型

相手に真摯に寄り添っていると見せかけて、毒を盛るタイプ。薬草の中に少量の毒を混ぜ込むので非常にわかりづらい。 


この類型はあくまでグラデーションです。実際は1つか2つのタイプを併せ持つ人が多く、何が合わさるかで攻撃の仕方にはバリエーションが生まれます。またどんな攻撃性をもった人たちが徒党を組むかで、集団攻撃の仕方にも変化が生じるため注意が必要です。


たとえば、「特攻型+召喚型」の人に攻撃されると、当然ながら集団からパージされる傾向が強くなります。しかし特攻型は「お前は人間として失格だ〜〜〜!」「一回死ね!」といった、わかりやすい攻撃をしかけるため、ハラスメントとして訴えるといった反撃も可能になります。しかしこのケースでは、王の下に複数の歩兵がおり、歩兵は証拠隠滅のために日々奔走していることを忘れてはなりません。対抗するには証拠隠滅に備えた知性が必要となるでしょう。

もしあなたが特攻型であれば、あなたも歩兵を集めて全面戦争に持ち込む、という選択もありえます。しかしこの場合、敗北した時のダメージは深刻で、最悪の場合、生き残った歩兵から思わぬ攻撃を受けるということにもなりかねません。全面戦争に持ち込むには相当の戦略と勇気が必要です。

ひるがえって「召喚型+毒盛型」の攻撃は相当陰湿です。「大丈夫?」「いつでも話を聞くよ」といった優しい言葉で近づいてくるのでつい心を許してしまいますが、実はあなたの知らないところで仲間を日々募っています。しかもその募り方は、「ほんとうはすごくいい人なんだけど…」といった、思いやりを装った攻撃なので、周りもそれが<絶賛仲間募集中!!>のしるしであることには気づきません。

攻撃がわかりづらいので、ハラスメントで訴えることはなかなかできず、やり方を誤ると逆ハラスメントで訴えられる可能性すらあります。対策は非常に困難ですが、気づいたら顔が緑になり、身体中によくわからないいぼができる病魔に襲われる前に(比喩ですよ)、薬草の中に混ぜ込まれる、「えもいわれぬ違和感」という名の毒に気付く力を身につけることが肝要になります。

最後に「特攻型+毒盛型」の合わせ技はほぼ見られません。なぜならこの水と油のような相反する類型なので、二重人格にならない限り、達成することは困難です。ですが自身の攻撃性を明確に自覚できる人のみこの2つを使い分けることが可能となります。

いっぽう、集団の中に特攻型と毒盛型の人間が共存することはままあります。たとえばリーダーが毒盛型で、部下が特攻型の場合、部下は「君の力が今こそ必要なんだ!」というおだてに鼓舞され、進んで突撃隊長を担います。うまくいけばよいですが、失敗した場合、全責任を負わされた挙句、あっさり敵に身柄を渡され、そのあと首をはねられます。勝利が必至。

リーダーが特攻型で参謀に毒盛型がいる部隊に攻撃されると悲惨です。リーダーのわかりやすい攻撃性を、参謀がわかりづらい形に巧みに変形するので、もちかけられた和睦は実は全面降伏だったというようなことが頻繁に起こります。部隊としてこの形は最強かもしれません。


さてあなたはどのタイプになりますか?


こんなこと考えたくもない?


そうですよね。わかります。


(もしかして続く・あるいは終わり)