「変数」は翻訳ミスなのではないだろうか?
講師の千葉さんは、プログラミングができるようになるかならないかの最初の関門は、「変数」が使いこなせるか否かだと話していた。
したがってゼロプロでは、「変数とは何か」の説明がたいへん丁寧になされている。それを受講すると「なるほど変数はこういうものか」というイメージ ができ、そのあと出されていく課題もそれほど難しいと感じず、進めていくことができるのだが、進めるにつれ、「そもそも『変数』という訳は適切なのだろう か」という疑問がわいてきた。
プログラミングになじみがない私たちが、「変数」と聞いてまずはじめに思い浮かべるのは、文字通り、「数字が変化する」というイメージだろう。
しかし、「変数」は「変化する数字」ではないのである。講座では、「変数とは同じ種類のものを入れる『箱』のようなものである」という説明がなされ ている。つまり、「変数」は「変化する数字」ではなく、時には、数値が、時には、文字列が入ったりする入れ物のようなもののだ。
私たちは聞きなれない言葉を耳にしたとき、その中からイメージしやすい単語や漢字をピックアップし、そこからその意味を想像しようとする。
つまり、「変」や「数」という漢字から、その中に何かが入るというイメージを持つことは、私たちにとってほぼ不可能だ。しかし、プログラミングにおける「変数」は、私たちが「変」や「数」の2つの漢字からイメージするものとは大きく異なる働きをするのである。
それでは、そもそも「変数」は英語でなんというのだろうか。辞書を引くと、”variable”と出てくる。これは、ほぼ間違いなく、英語の variation【名】 vary【動】といった言葉から派生していると言ってよい。variationが意味するのは、同じタイプの中の違った種類である。つがる、ふじ、紅玉 は、リンゴのバリエーションということもできるだろう。
variationやvaryといった単語をもとに、プログラミングにおけるvariableをイメージすれば、それが何かについての漠然としたイメージを-使いこなせるか否かは別として―持つことができる。
しかし、変数の場合はそれができない。何度もいうように変数は、「変化する数」ではないが、この言葉ゆえ、私たちの想像力がそちらに流れるのは避けられないのである
プログラミングを学ぶにあたって多くの人が「変数」を理解できず、立ち止まってしまう1つの理由は、variableの翻訳ミスにあるのではないだろうか。現役SEにこの点についてぜひ伺ってみたいところだ。
ちなみにあるSEに、「『変数』じゃなくて『箱』と訳したらよかったんじゃないの?」と聞いたところ、変数は厳密にいうと箱とは少し違うらしい。それは『配列』というのを学ぶと明らかになるとのことだった。
講師の千葉さんは、プログラミングができるようになるかならないかの最初の関門は、「変数」が使いこなせるか否かだと話していた。
したがってゼロプロでは、「変数とは何か」の説明がたいへん丁寧になされている。それを受講すると「なるほど変数はこういうものか」というイメージ ができ、そのあと出されていく課題もそれほど難しいと感じず、進めていくことができるのだが、進めるにつれ、「そもそも『変数』という訳は適切なのだろう か」という疑問がわいてきた。
プログラミングになじみがない私たちが、「変数」と聞いてまずはじめに思い浮かべるのは、文字通り、「数字が変化する」というイメージだろう。
しかし、「変数」は「変化する数字」ではないのである。講座では、「変数とは同じ種類のものを入れる『箱』のようなものである」という説明がなされ ている。つまり、「変数」は「変化する数字」ではなく、時には、数値が、時には、文字列が入ったりする入れ物のようなもののだ。
私たちは聞きなれない言葉を耳にしたとき、その中からイメージしやすい単語や漢字をピックアップし、そこからその意味を想像しようとする。
つまり、「変」や「数」という漢字から、その中に何かが入るというイメージを持つことは、私たちにとってほぼ不可能だ。しかし、プログラミングにおける「変数」は、私たちが「変」や「数」の2つの漢字からイメージするものとは大きく異なる働きをするのである。
それでは、そもそも「変数」は英語でなんというのだろうか。辞書を引くと、”variable”と出てくる。これは、ほぼ間違いなく、英語の variation【名】 vary【動】といった言葉から派生していると言ってよい。variationが意味するのは、同じタイプの中の違った種類である。つがる、ふじ、紅玉 は、リンゴのバリエーションということもできるだろう。
variationやvaryといった単語をもとに、プログラミングにおけるvariableをイメージすれば、それが何かについての漠然としたイメージを-使いこなせるか否かは別として―持つことができる。
しかし、変数の場合はそれができない。何度もいうように変数は、「変化する数」ではないが、この言葉ゆえ、私たちの想像力がそちらに流れるのは避けられないのである
プログラミングを学ぶにあたって多くの人が「変数」を理解できず、立ち止まってしまう1つの理由は、variableの翻訳ミスにあるのではないだろうか。現役SEにこの点についてぜひ伺ってみたいところだ。
ちなみにあるSEに、「『変数』じゃなくて『箱』と訳したらよかったんじゃないの?」と聞いたところ、変数は厳密にいうと箱とは少し違うらしい。それは『配列』というのを学ぶと明らかになるとのことだった。