昨日私の2冊目の著書『医療者が語る答えなき世界―「いのちの守り人」』の人類学の書店販売が始まりました。
この本の産みの親は北川さん。介護雑誌『Bricolage(ブリコラージュ)』(←こちらからデジタル版430円で読めます)の編集を担当されている方です。
北川さんは私が初めの本を出すのに本当に苦労している頃から、ずっと応援してくれているほんとうに大事な方。
介護雑誌『ブリコラージュ』編集の北川さん |
私が処女作である『なぜふつうに食べられないか』を出すまでの道のりは、なかなか険しい者でした。これは私の博士論文が元になっているのですが、出してくれる出版社がなかなか見つからなかったのです。
「内容が固い」
「当事者でも医者でもない人が書いた本は売れない」
「緊急性がない」
「6人にしか話を聞いていない」
などなど、いろいろなところからいろいろな形で出版を断られ続けました。
いまでこそ『なぜふつうに食べられないか』は3刷まで行き、当事者の方からお手紙をいただけたりなどしてそれなりに意味があったと思えるのですが、それまでの道のりはスムーズではありませんでした。
でも北川さんは私がそんな道を歩いているときから、「磯野さんの書いたものは面白いから絶対に本になるといいと思う」と涼しげな顔で応援し続けてくれ、そして『Bricolage』への連載も勧めてくれたのです。
それなりに順調になり始めたときに認めてくれる人はそれなりにいるけれど、そうでないときに変わらず背中を押してくれる人、自分がどうなっても同じスタンスでいてくれる人はなかなかいません。
今回の本は『Bricolage』への連載がきっかけになっています。
北川さんがいなければ『医療者が語る答えなき世界』はありえませんでした。
自分の立ち位置が以前とは変わったなと思ういまだからこそ、北川さんの様な存在がいかに大切かわかります。
北川さん、本当にありがとう。
ブリコラージュへの連載はまだ続いています。 |
ところで!
北川さんの髪型、なんとなくですが下の方に似ていると思いません?
実は初作『なぜふつうに食べられないか―拒食と過食の文化人類学』の帯を書いてくださったのは―
波平恵美子先生
気付く人は気づく「サザエさんつながり」だったのです。
もしかしたら私は長谷川町子先生に支えられているのかもしれません。