2015年5月21日木曜日

力を奪う者たち


「最近の若者は自分で考えられない」
「最近の若者は打たれ弱い」

…など、「最近の○○論」はいつの時代も存在する。

とりあえず○○じゃない自分たちを気分良くして、問題の所在を自分じゃないところに置くにはすごく都合のいい論理。

でも最近、介護施設で働く院生さんから面白い話を聞いた。

介護施設の入居者さんは自分から立ち上がらなくなる場合があるのだという。

それはなぜか?

転倒してけがをするとその転倒は施設で働く人たちの責任になるから。

その院生さんは、「入居者さんの生きる力を奪っているのは私たちではないか」と自ら問いを立てていた。

私みたいに「教える」立場にある者は、常に同じ問いを自分の中に掲げていないといけないと思う。
学ぶ力、考える力、工夫する力を奪っているのは、教える側の自分ではないかって。